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「症状を出してはいけない」・・・のでしょうか?

2010年05月31日 13:36

手作り食に変えた途端、
 下痢をしたり体をかくようになったので、 
 元に戻しました・・・。」


という経験談をお伺いすることがあります。

新しく始めたことを元に戻すことで落ち着けば、
飼い主さんは「そこが原因だった」と思われます。

しかし、
本当に解決していたのでしょうか?



確かに私たちも、鼻炎等で物事に集中できなかったり、
愛犬がかゆみに我慢できずかきむしって痛々しい姿になっているのを見れば、
何とかその状況を改善できないかと考えてしまうものだと思います。

その状況を知りつつも休養する時間も対処する余裕もなく放置してしまったために、
別の病も引き起こしてしまったなんて話を聞くと、
症状への対処を考えるのは当然の反応なのかもしれません。

また、処置をした時に落ち着いたものの、
暫くして再発するという繰返しを経験してしまうと、
症状に対して敏感になってしまう心理的ストレスも理解できるところです。


皆さんも風邪をひいた時に、
体の関節が痛くなった後発熱をした経験があると思います。
これは風邪のウィルスが体内に入ってきたことに対して、
体の中の免疫機能が働き撃退をしようとする反応によるものです。
ここで発熱を抑えればウィルスを生存させるきっかけを作り、
結果増やしてしまうことにもなります。

またこれは私の実体験からですが、
胃の処理能力以上の飲食をすると、
消化せず胃の中のものを排除しようと体が判断することがあるようです。
たとえ水であっても拒絶されました・・・。

当時は食中毒等食べた物やウィルスを疑ったものの、
結局は原因不明でした。
しかし後に別の診療により、
食べた物ではなく食べ方といった食生活の見直しが必要である
ことを指摘されたのです。

今では性懲りなく一線を越え胃に拒絶されたとしても、
まずは冷静に対応することが出来ます。


このことから、
症状を止めることが必ずしも絶対であるとは限らない
と考えられると思います。
なぜ症状が出るのか
を考え、根本を見直してみる必要もあると私は思います。



 下痢をするのは「胃腸が弱い」から?!


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下痢をするのは「胃腸が弱い」から?!

2010年05月25日 12:50

犬の食餌に関する講座を開催していると、
「うちの犬は胃腸が弱くてよく下痢をします」
というお話を聞く機会があります。
「フードから手作り食に変えると胃腸に負担がかかって下痢をおこすのでは・・・」
とも心配されるようです。

でも、本当に胃腸が弱いから起こっているのでしょうか?


確かに、下痢をすると食べた物が出ていくということなので、
栄養を十分吸収できていないということになり、
長く続けば痩せてくる可能性もあるでしょう。

また、下痢が続けば脱水症状を起こす場合もありますから、
水分摂取できるような工夫が必要ですし、
心配で目を離せない等で飼い主さんにもストレスとなり、
日常生活に支障をきたすかもしれません。

こうしたことが、下痢を起こしてはいけないと思わせ、
起こしそうな状況にしないという「回避行動」を取るようになり、
いつしか「弱いのだ」と思い込むようになったとも考えられます。


まず、私たちは胃や腸を「内臓」と称することによって、
そこで起こった下痢も体内の病だと思いがちです。

ですが生理学では食道や胃腸は口から繋がった一本の「管」だと考えられていて、
分子生物学を専攻する福岡伸一氏などは「動的平衡」という著書の中でも
「消化管の中は生物学的には体内ではない」と記しています。

つまり、形になったウンチであろうと下痢状であろうと、
それは「体外」で起きている事象だとも言えるのではないでしょうか。

またこの二つの違いはというと、
順調に「吸収」が行われてカスが出てきたか、
何らかの理由により留め置かない方が良いと胃腸が判断し、
「吸収」が行われる前に排出されたかだと言えると思います。

これは「吸収」によって「体内」に入れてしまう前の
「防御」という正常な反応だと考えることもできます。
胃腸が「しっかりと働いている」とも言えるわけです。


こうしたことから、
歓迎すべき事象ではないとしても、
下痢が起こることが必ずしも「胃腸が弱い」と言えるものではない
と私は考えます。
きちんと胃腸が機能しているからこそ、下痢が出来るのです


 「症状を出してはいけない」・・・のでしょうか?


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